マンション投資失敗シミュレーション7例|宅建士が3年で見た損失実数値2026

マンション投資の失敗シミュレーションを事前に行う投資家は、実際には非常に少ないです。私はAFP・宅地建物取引士として国内外5物件の比較検討に関わってきましたが、「なぜ買う前に数字を叩いておかなかったのか」と後悔する購入者を何人も見てきました。この記事では、空室リスク・金利上昇・修繕費高騰・出口価格下落という4つの局面を7パターンのシミュレーションで具体的に示します。区分投資を検討中のあなたに、判断材料として役立ててください。

投資 失敗 シミュレーションを先に行うべき理由

「買ってから気づく」では手遅れになるケースが多い

区分マンション投資は、一度契約してしまえば簡単には撤退できません。売却しようとしても、購入価格を下回る査定が出ることはよくある話です。私が宅建士として物件比較に関わった中で感じるのは、「購入前の試算が甘すぎる」という共通点です。

多くの購入者は、不動産会社から提示された収支シートをそのまま鵜呑みにします。その数字は、空室率0%・金利固定・修繕費最低水準という「理想値」で組まれていることがほとんどです。現実の区分投資では、そのいずれかが必ず崩れます。

失敗シミュレーションとは「最悪の数字を事前に受け入れられるか」を確認する作業です。受け入れられないなら、その物件は買うべきではないと断言します。

キャッシュフロー試算の「見るべき3つの数字」

キャッシュフロー試算で確認すべき数字は、月次の手残り・年間収支・10年累計損益の3点です。これを「楽観・標準・悲観」の3シナリオで作ると、リスクの輪郭が見えてきます。

たとえば購入価格2,000万円、表面利回り5.5%、ローン変動金利1.8%(35年)の区分マンションで考えると、月次の元利返済は約62,000円です。家賃収入91,600円から管理費・修繕積立金・管理委託費を差し引くと手残りは約15,000〜18,000円程度になります。ここから空室が2ヶ月発生するだけで、年間の手残りがほぼゼロになります。

この現実を「買う前」に把握することが、マンション投資で損失を回避する出発点です。

私が3年間で関わった5物件から見えた失敗の共通点

東京・大阪・フィリピンを比較して気づいた「国内区分の弱点」

私はAFP・宅地建物取引士として、東京都内の区分マンションだけでなく、フィリピンおよびハワイでも実物不動産を保有・比較してきました。国内外の物件を横断的に見てきた経験から言うと、国内の区分マンション投資には構造的な弱点があります。

それは「値上がり益が期待しにくい一方で、管理コストは確実に増加する」という点です。特に築10年超の区分物件では、修繕積立金の値上がりが収支を直撃します。私が関わった東京都内のある区分物件では、購入から3年で修繕積立金が月額2,800円から5,600円に引き上げられ、年間手残りが34,000円近く消えました。

フィリピンやハワイと単純比較することは適切ではありませんが、「コストが固定」という思い込みが国内区分投資では特に危険です。

法人設立後に税理士と組んで見直した収支の現実

私は2026年に東京都内で法人を設立しました。その際、税理士との顧問契約を締結し、決算前の打ち合わせを複数回行う中で、不動産収支の見方が大きく変わりました。

個人で持っていた時には「所得税・住民税で約20〜25%取られる」という感覚だったものが、法人化によって課税構造が変わり、経費計上できる項目も変わります。ただし「法人化すれば節税効果が期待できる」かどうかは個別の事情により大きく異なるため、最終判断は必ず税理士へ相談することを強く勧めます。顧問料の相場感としては、小規模法人で年間30〜60万円程度が一般的ですが、物件数・取引頻度によって変動します。

税理士との面談で私が最も驚いたのは、「不動産収入の減価償却スケジュールが収支に与える影響」の大きさでした。これは宅建士の知識だけでは見えにくい部分であり、FP視点と税理士視点を組み合わせることで初めて全体像が掴めます。確定申告・決算については所轄税務署または税理士に確認してください。

空室30%・金利上昇1.5%時の月次キャッシュフロー実数値

空室リスク「年間3.6ヶ月空室」シナリオの月次CF

空室率30%とは、年間で約3.6ヶ月分の家賃収入がゼロになる状態です。決して非現実的な数字ではなく、地方都市や築古物件では十分ありえます。

先ほどの物件例(購入価格2,000万円・家賃91,600円・変動金利1.8%)に空室率30%を適用すると、年間有効賃料収入は約769,440円に下がります。ここから諸経費(管理費12,000円・修繕積立金6,000円・管理委託費7,300円・火災保険等年割1,000円)を月次で差し引くと、月平均のネット収入は約37,753円です。元利返済62,000円と比較すると、毎月約24,247円の持ち出しが発生します。年間では291,000円のマイナスです。

空室リスクを「たまに空くかも」という感覚ではなく、「30%空いた時に月いくら持ち出せるか」という数字で捉えることが、区分投資の失敗シミュレーションの核心です。

金利1.5%上昇シナリオが月次収支に与える打撃

2024年以降、日本銀行の政策変更により変動金利の上昇リスクが現実味を帯びています。1.8%から3.3%への1.5%上昇は「極端な想定」ではなく、過去の金利水準から見れば標準的なシナリオです。

同物件で金利3.3%(変動、35年)に変動した場合、月次元利返済は約79,000円程度に増加します。差額は約17,000円です。満室状態でも手残りはほぼゼロに近づき、空室が重なれば即座に月次赤字に転落します。湾岸タワーマンション投資リスク7選|宅建士が現場で見た実態2026

金利上昇リスクは「起きてから考える」では遅すぎます。購入前に「金利+1.5%でも耐えられる自己資金・収入構造か」を試算することが、マンション投資で失敗しないための基本動作です。

修繕費高騰3パターンと出口価格下落の実数値

修繕積立金値上げ・専有部リフォームの複合コスト試算

修繕費の高騰は3つのパターンで発生します。①マンション全体の大規模修繕に伴う修繕積立金値上げ、②専有部のリフォーム費用(原状回復・設備交換)、③管理組合の資金不足による一時金徴収、の3点です。

パターン①では、築10〜15年のマンションで修繕積立金が月額3,000〜5,000円程度値上がりするケースが都内でも頻繁に発生しています。パターン②では、退去時のエアコン交換・ユニットバス補修・フローリング貼り替えなどで一回あたり30〜60万円の出費が発生することがあります。パターン③は最も予測困難で、10〜30万円の一時金が突然請求されることもあります。

これら3パターンが10年間で重なると、累計コストは150〜250万円に達することがあります。この数字を年換算すると15〜25万円、月換算で12,500〜20,800円の「見えないコスト」として収支を圧迫し続けます。

出口価格下落シナリオ:売却時に損失が確定する実数値

区分マンション投資の最終的なリターンは、売却価格が大きく左右します。購入価格2,000万円の物件が10年後に1,500万円でしか売れなかった場合、売却損は500万円です。これを10年間の家賃収入で補えるかが判断軸になります。

満室・経費適正・金利変動なしという楽観シナリオでも、10年間の累計手残りは約180〜216万円程度(月15,000〜18,000円×120ヶ月)です。売却損500万円との差額300万円超は、どう頑張っても埋まりません。投資の始め方おすすめ7選|宅建士が5物件で見た区分マンション実体験2026

出口価格の下落は「立地」「築年数」「管理状態」の3要素で大きく変わります。私が宅建士として物件を比較する際、出口をまず試算してから購入価格の妥当性を逆算する手順を取るのはこのためです。キャッシュフロー試算は「入口」だけでなく「出口」まで含めて初めて完結します。

失敗シミュレーション7例のまとめと次のアクション

チェックすべき失敗パターン7項目

  • 空室率30%時に月次キャッシュフローがマイナスになる物件を購入している
  • 金利+1.5%上昇時の元利返済増加額を試算せずに変動金利を選んでいる
  • 修繕積立金の値上がり履歴を管理組合の総会議事録で確認していない
  • 専有部のリフォーム費用(退去時)を収支計画に組み込んでいない
  • 管理組合の修繕積立金残高が不足しており一時金リスクがある
  • 10年後の売却価格を試算せずに利回りだけで購入を判断している
  • 税理士・FPへの相談なしに個人・法人の課税構造の違いを無視している

失敗を避けるための「試算ファースト」という思考習慣

私がAFP・宅建士として国内外の物件比較に関わってきた経験から言うと、マンション投資で損失を出す人の共通点は「試算が後回し」であることです。不動産会社の提示する収支シートは最善のシナリオで組まれており、空室リスク・金利上昇・修繕費高騰・出口価格下落の4つを同時に反映させることはありません。

あなた自身が悲観シナリオで試算を行い、それでも投資判断に自信が持てるかどうかを確認することが、区分投資で後悔しないための第一歩です。税務面の判断については必ず税理士へ相談し、個別の事情に応じたアドバイスを受けることを強く勧めます。

投資 失敗 シミュレーションの具体的なやり方や物件選びのサポートサービスについては、以下から詳細を確認できます。

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筆者:Christopher/AFP・宅地建物取引士。2026年に自身の法人を設立し、税理士選び・顧問契約・決算までの実務を自ら経験。大手生命保険会社2年、総合保険代理店3年を経て、個人事業主・富裕層・経営者の保険×税務相談を多数担当。現在は都内法人を経営・インバウンド民泊事業を運営中。フィリピン・ハワイで実物不動産を保有し、国内外の投資物件を横断的に比較する視点を持つ。

【免責事項】
本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の投資・税務・法務行為を推奨するものではありません。記載内容は執筆時点の情報に基づきますが、最新情報や個別具体的な判断については、各分野の専門家(税理士・弁護士・宅建士・FP等)または公的機関にご相談ください。

【執筆・監修】
Christopher(AFP / 宅建士 / TLC)- 金融・不動産・法人実務の実体験ベースで執筆

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