マンション投資事例7選|宅建士が3年で見た収益と損失の実数値2026

マンション投資の事例を実数値で知りたい、という声を多く受けます。AFP・宅地建物取引士の私(Christopher)が3年間で関わった7つの物件をもとに、収益化に成功したケースと損失が出たケース、それぞれの出口戦略まで包み隠さず公開します。数字を見て「自分ならどう動くか」を考えるための材料にしてください。

事例1〜3:都内ワンルーム・区分マンション投資の収益実態

事例1:都内ワンルーム、月8.3万円・表面利回り4.2%の実態

最初に紹介するマンション投資の事例は、都内23区内の築12年・ワンルームです。売買価格は2,380万円、月額賃料は83,000円で、表面利回りは約4.2%でした。管理費・修繕積立金の合計が月1万8,000円かかるため、ネット利回りに換算すると約3.3%まで下がります。

ローンは変動金利1.675%・35年で組み、月々の返済額はおよそ73,000円。手残りは月1万円程度で、これを「手取り収入」と誤解して購入するケースが散見されます。実際には固定資産税(年約8万円)・損害保険料(年約1.5万円)などが乗るため、実質的なキャッシュフローは年間でほぼトントンです。

この物件の評価ポイントは「空室リスクの低さ」です。最寄り駅徒歩5分圏・単身勤労者需要が厚いエリアで、3年間一度も空室になっていません。キャッシュフローよりも「資産形成の器」として保有する考え方であれば、合理的な選択肢の一つと言えます。

事例2:中古区分マンション、利回り6.1%の検証結果

次の事例は、都心から電車で30分・築22年の中古区分マンションです。売買価格1,480万円、月額賃料75,000円で表面利回り6.1%。この数字だけ見ると魅力的に映りますが、実査して気づいた問題が2点ありました。

一つ目は大規模修繕の積立不足です。管理組合の議事録を取り寄せたところ、修繕積立金が積立計画比で約38%不足しており、近く一時金徴収の可能性があると記載されていました。二つ目はエレベーター更新費用の見込みです。築22年でエレベーターの法定耐用年数(機械類15〜20年)を超えており、専有部分オーナーへの費用負担が発生するリスクがありました。

最終的にこの物件は見送りを推奨しました。表面利回りの高さは「リスクプレミアム」として読み解く視点が不可欠です。投資事例として学べる点は、「利回りが高い物件ほど管理組合の財務状況を必ず確認する」という一点に尽きます。

事例3〜4:私が直接関わった失敗と成功の投資事例

事例3:損失30万円超が出た3つの共通パターン

私が宅建士として物件査定に関わった中で、売却時に損失が出た事例を3件続けて見た時期がありました。いずれも損失額は30〜50万円台で、共通する原因が浮かび上がりました。

一つ目は「購入価格に諸費用を含めていない」ことです。仲介手数料(売買価格×3%+6万円+消費税)、登記費用、ローン関連費用を合算すると、2,000万円台の物件でも60〜80万円の諸費用が発生します。この諸費用分だけ、購入直後から含み損の状態でスタートしている認識が欠けていました。

二つ目は「出口(売却)時の仲介手数料を計算に入れていない」ことです。売却時にも買主側・売主側それぞれに仲介手数料が発生します。3,000万円の物件であれば売主負担の手数料だけで約105万円(税込)に達します。

三つ目は「ローン残債と売却価格のギャップ認識の甘さ」です。変動金利の当初5年間は元本の圧縮が遅く、売却価格がローン残債を下回るケースがありました。ワンルーム投資では特にこのリスクが顕在化しやすいため、年次でシミュレーションを更新する習慣が重要です。

事例4:私が法人で経験した出口戦略と実際の差益

私自身の話をします。東京都内で法人を経営する中で、2023年に区分マンション投資の出口戦略を実行しました。購入から4年5カ月で売却し、売却価格から取得費・譲渡費用を差し引いた譲渡益は税前で約87万円でした。

法人名義で保有していたため、この譲渡益は法人税(実効税率約23〜34%、規模により異なります)の課税対象として処理されました。税務処理については顧問税理士に一任しており、申告内容の適否についても税理士の判断を仰いでいます。税務上の有利・不利の最終判断は必ず税理士または所轄税務署へご確認ください。

この経験で実感したのは、「出口を想定した購入価格の設定」の重要性です。購入時点で「4〜5年後にいくらなら売れるか」を不動産会社の査定だけでなく、近隣の成約事例・レインズのデータも照合して検証していたことが、プラス着地につながりました。湾岸タワーマンション投資リスク7選|宅建士が現場で見た実態2026

事例5〜6:エリア・築年数別の収益化パターン比較

事例5:築浅 vs 築古、収益化の差はどこで出るか

3年間で比較した投資事例の中で、収益化の明暗を分けた要因として「築年数とリフォームコスト」の組み合わせが繰り返し登場しました。

築5年以内の物件は、設備更新・クリーニングコストが低く、入居者が決まりやすい傾向があります。ただし購入価格が高いため、表面利回りは3〜4%台に収まることが多く、インカムゲインだけでは損益分岐に時間がかかります。一方で売却時の価格維持力が高く、出口での選択肢が広がります。

対して築20年超の物件は、購入価格が低い分だけ表面利回りが高く見えますが、給湯器・エアコン・浴室設備などの設備更新費が在任中に発生するリスクがあります。1回の設備交換で15〜30万円のコストが生じると、年間のキャッシュフローが一気に赤字に転じます。区分マンション投資では、この「突発コスト」への備えとして、物件ごとに50万円前後の修繕準備金を確保しておくことを私は推奨しています。

事例6:地方物件と都内物件、空室率の差が収益に与える影響

地方の高利回りワンルーム投資(利回り8〜10%台)と都内の低利回り物件(4〜5%台)を比較した場合、長期保有シミュレーションでは空室率の差が収益を大きく左右します。

私が実際に試算した事例では、地方物件で平均空室率15%(年1.8カ月相当)を想定すると、実質利回りは8%→6.8%まで低下します。さらに管理会社への委託手数料(賃料の5〜8%程度)、入居者募集時の広告料(賃料1〜2カ月分)を加算すると、手取りベースの利回りは5〜6%台に収まるケースが多くなります。都内物件との差は縮小し、流動性(売却のしやすさ)では都内物件に軍配が上がります。

投資事例として学べる結論は「利回り数字は出発点であり、空室率・管理コスト・出口流動性まで含めた実質収益で判断する」ことです。投資物件の見極め方7視点|宅建士が5物件で検証した実数値2026

事例7とまとめ:宅建士が導く出口戦略と次のアクション

7つの事例から導いた収益化・回避策のポイント

  • 表面利回りだけで判断しない。管理費・修繕積立金・固定資産税を差し引いたネット利回りで比較する
  • 購入時の諸費用(仲介手数料・登記費用・ローン費用)は売買価格の3〜4%を目安に現金で用意しておく
  • 管理組合の修繕積立金の積立状況・大規模修繕の計画を必ず確認する(議事録の閲覧は売主へ要求できる)
  • 出口(売却)時の仲介手数料・譲渡コストを購入時点からシミュレーションに組み込む
  • 法人・個人どちらの名義で保有するかは、税務上の取り扱いが異なるため、購入前に税理士へ相談することを強く推奨します
  • 空室リスクに備え、物件ごとに50万円前後の修繕・空室対応準備金を別口座で管理する
  • 出口戦略は「購入時に決める」。4〜7年後の売却想定価格を成約事例ベースで検証してから購入判断を下す

マンション投資事例を活かした次のステップ

7つのマンション投資事例を通じて伝えたかったのは、「数字は必ず複数の角度から読む」という習慣の大切さです。表面利回り・ネット利回り・実質キャッシュフロー・出口差益、これらをセットで検討することで、投資判断の精度は大きく変わります。

私はAFP・宅地建物取引士として、フィリピン・ハワイでも実物不動産を保有していますが、国内区分マンション投資のリアルは「地味な数値管理の積み重ね」に尽きると感じています。華やかな利回り表示に惑わされず、毎年の収支を検証し、出口を常にアップデートすることが収益化への道筋です。

なお、税務処理(法人・個人の名義選択・減価償却・確定申告)については個別の状況により判断が異なります。必ず税理士または所轄税務署へご相談・ご確認の上で進めてください。以下のリンクでは、マンション投資に関わる情報サービスの詳細を確認できます。投資判断の参考情報として活用してみてください。

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筆者:Christopher(クリストファー)/AFP(日本FP協会認定)・宅地建物取引士。東京都内で法人を経営し、フィリピン・ハワイで実物不動産を保有。大手生命保険会社2年、総合保険代理店3年を経て、個人事業主・富裕層・経営者の保険×税務相談を多数担当。宅建士として国内外の物件比較・投資物件の見極めを実務で経験。現在はインバウンド民泊事業も運営しながら、国内マンション投資のリアルを発信中。税務判断については顧問税理士および所轄税務署への確認を推奨しています。

【免責事項】
本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の投資・税務・法務行為を推奨するものではありません。記載内容は執筆時点の情報に基づきますが、最新情報や個別具体的な判断については、各分野の専門家(税理士・弁護士・宅建士・FP等)または公的機関にご相談ください。

【執筆・監修】
Christopher(AFP / 宅建士 / TLC)- 金融・不動産・法人実務の実体験ベースで執筆

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